1. 茶色いマイケル

1. 茶色いマイケル

スノウ・ハットの銀世界と茶色いマイケル⑰

### あっはっはっはっは!! 茶色いマイケルの家に、お母さんネコたちの笑い声が響き渡った。 普段はもっと大人っぽく「うふふ」って笑うのに、まるで子ネコみたいだ。そんなに大口開けて。虫が飛び込んできちゃっても知らないんだから!「もう、そんな...
1. 茶色いマイケル

スノウ・ハットの銀世界と茶色いマイケル⑯

### 茶色いマイケルは、お母さんネコと チルたちのお母さんネコと一緒に、思い出話に花を咲かせていた。 テーブルを囲んでアフタヌーンティーをペロペロ舐めながらね。もちろん温ぬるめだよ? 猫舌だからさ。「あれで終わりだったら良かったのに」 美...
1. 茶色いマイケル

スノウ・ハットの銀世界と茶色いマイケル⑮

###### 迷路街を駆け回る子ネコたち。 茶色いマイケルを先頭に、路地という路地が子ネコで埋め尽くされる。 子ネコたちは 途中でごっちゃごちゃに混ざり合い、誰がどこに住んでいる子ネコなのかさえ、分からなくなっていた。 いいさ、みんなまとめ...
1. 茶色いマイケル

スノウ・ハットの銀世界と茶色いマイケル⑭

######「おーい、子ネコたちー! 聞こえてるかーい?」 茶色いマイケルは両手を口に添えて、大声で呼びかけた。「ボクたち今からシロップ祭りをするんだ! みんなもおいでよー!」「「「おいでよー!」」」 チルたちを含めた全子ネコがあとを追う。...
1. 茶色いマイケル

スノウ・ハットの銀世界と茶色いマイケル⑬

######「さぁさぁシロップ! シロップ祭り! 一緒に雪を染め上げよう!」 迷路街の大人ネコたちは騒然とした。 そりゃあそうさ、だって見慣れない子ネコたちが大挙して押しかけ、街を練り歩いているんだからね。 そう、茶色いマイケルたちの群れは...
1. 茶色いマイケル

スノウ・ハットの銀世界と茶色いマイケル⑫

######「いいかいみんな、大人ネコたちには気づかれないようにするんだよ?」 茶色いマイケルのお願いに返事を一つ。子ネコたちは身を低くした。「もし子ネコを見つけたら、おいでおいでって手招きしてね。一緒に連れて行くからさ」 じゃあ、と言って...
1. 茶色いマイケル

スノウ・ハットの銀世界と茶色いマイケル⑪

###### 『氷の大噴水広場』にある 一番大きな縄張りに着くと、そこではお腹をパンパンに膨らませた子ネコたちが ひと休みしていた。 兄弟ネコは折り重なるように倒れ、女の子ネコだって空を仰いでお腹を抱えている。 その中にチルたち5匹の姿もあ...
1. 茶色いマイケル

スノウ・ハットの銀世界と茶色いマイケル⑩

###### 茶色いマイケルは目をつむって、耳を澄ませた。 スノウ・ハットの中心から明るい笑い声が聞こえる。 だけど迷路街から聞こえてくるのは誰かの いびき とお腹の鳴る音だけだった。 もしかして! パチンと大きな目を見開いた。「シロップが...
1. 茶色いマイケル

スノウ・ハットの銀世界と茶色いマイケル⑨

###### 外からのお客さん子ネコを 新雪のきれいな空き地まで送り届けた茶色いマイケルは、「あっちの雪にも こっちの雪にも足跡がある。いつもより食べるのが早いなぁ」 と目星をつけておいた縄張りを巡ったよ。30ヶ所目の縄張りにもたくさんの子...
1. 茶色いマイケル

スノウ・ハットの銀世界と茶色いマイケル⑧

### だけど、一日目のお祭りを楽しめない子供たちだって、二日目となると違ってくる。 昨日まで押し黙っていた子ネコたちが、猫をかぶっていたのかと思うくらい はしゃぎだすんだから! お父さんネコお母さんネコはもちろん、兄弟姉妹ネコや、近所のお...