創作活動

2. 灼熱のマイケル

2-8:あとおし

***「ホロウ・フクロウの大森林。そこに冒険があると?」 茶色いマイケルは、肉球のあとがつきそうなほど、強くヒザをつかむ。そしてうなずいた。「スノウ・ハットの子ネコたちは、あの林の奥に入っちゃダメだって、ちっちゃいころから教えられているんだ...
2. 灼熱のマイケル

2-7:熾火

*** だけど燃える炎の子ネコの年齢を聞いたとき、茶色いマイケルはぴくっと耳を尖らせた。 ちっちゃくて、声が高くて、物知りな、そんな子ネコは茶色いマイケルと同じ歳だったんだ。 少し上でも、少し下でもなく、同じ歳。***「ワシはさらなる冒険を...
2. 灼熱のマイケル

2-6:雪と氷の女神さま

***「そんな! 雪がしゃべるはずがないじゃないか!」「そう、誰もがそう思っていたのだ。耳を寄せて聞いていてもなお」 燃える炎の子ネコは腕を組み、噛みしめるようにうなずいた。その様子を見守るのは、いつしか茶色いマイケルだけじゃなくなっていた...
2. 灼熱のマイケル

2-5:ご先祖ネコ様の冒険

***「ワシの国に伝わってきた話だから、お前の知っている話とは違うかもしれない。もし違っていても気を悪くしないでほしい」 そう断ってから燃える炎の子ネコは話をしてくれた。氷の神殿の中で、ご先祖ネコ様の氷像を見ながらのことだよ。「スノウ・ハッ...
2. 灼熱のマイケル

2-4:燃える炎の子ネコ

*** 実際、燃える炎の子ネコはいい子ネコだった。 迷子の子ネコの相手をする様子を見ていると分かるよ。とても温厚なんだ。 子ネコってさ、興奮してくると言いすぎちゃったり、やり過ぎちゃうことがあるんだけど、そういうのを全く気にしない。 迷子の...
2. 灼熱のマイケル

2-3:迷子の子ネコセンター 

*** 毎年、氷と雪の祭典スノウ・ハットの時期にだけ教会のわきにテントが張られる。 迷子の子ネコセンター。 受付さえ済ませれば、ネコ放送をしてもらえるんだ。 ネコ放送っていうのはね、教会の前にいる放送ネコさんが、スノウ・ハット中に散らばった...
2. 灼熱のマイケル

2-2:屋根から生えた脚

*** 誰だろう、すっごく高い声。 茶色いマイケルはヒゲと耳に集中した。長いヒゲが 空気の流れをとらえ、耳がそれを読みとり、頭の中でいきものの輪郭を浮かび上がらせる。 少し変だったんだ。いつもなら声の方向くらいは分かるのに今回はぼやけて聞こ...
2. 灼熱のマイケル

2-1:くねくね曲がった坂道

*** 意地悪なくらい天気に恵まれた冬の午後。 くねくね曲がった坂道を、茶色いマイケルは1匹でぼんやりと下っていた。 この辺りはスノウ・ハットの街でいちばん新しい。 平地の多いこの街は、お祭りの評判もあって住みたいっていうネコが多いんだ。だ...
1. 茶色いマイケル

スノウ・ハットの銀世界と茶色いマイケル⑰

### あっはっはっはっは!! 茶色いマイケルの家に、お母さんネコたちの笑い声が響き渡った。 普段はもっと大人っぽく「うふふ」って笑うのに、まるで子ネコみたいだ。そんなに大口開けて。虫が飛び込んできちゃっても知らないんだから!「もう、そんな...
1. 茶色いマイケル

スノウ・ハットの銀世界と茶色いマイケル⑯

### 茶色いマイケルは、お母さんネコと チルたちのお母さんネコと一緒に、思い出話に花を咲かせていた。 テーブルを囲んでアフタヌーンティーをペロペロ舐めながらね。もちろん温ぬるめだよ? 猫舌だからさ。「あれで終わりだったら良かったのに」 美...