意味をとらえ損ねていた。
リライトという言葉の意味は『推敲する』と大して変わらないと思っていた。
『推敲する』は、
詩や文章を作る際、字句や表現を何度も練り直すこと。
故事成語を知る辞典
なんだか”努力”の匂いがする。
一方、リライト。
カタカナになってすっかり市民権を得たような顔をしているけど、意味を調べてみると、
他人の原稿を書きなおすこと。また、ある文章を目的に合わせて書きなおすこと。
デジタル大辞泉
とある。書きなおすことではあるものの、『推敲する』とはだいぶ違う。さらに他の辞書も引くと、
特に、執筆者以外の者が書き直すこと。
精選版 日本国語大辞典
とある。『推敲する』に感じた”努力”がない。
追記や、ちょっとした訂正をイメージしていたので、足元が揺らいだ。
”まるで別物にしてやる”という意思を感じたのだ。
『リライト』でパッと思い浮かぶのが バンド『ASIAN KUNG-FU GENERATION』の曲だったりする。
アニメ『鋼の錬金術師』の第四期テーマソングだった。
テンポ自体はそう速くはないのに前へ前へという推進力を感じて今でも好きな曲。
アニメの方も大好きで、
- 原作漫画『鋼の錬金術師』
- テレビアニメ『鋼の錬金術師』
- テレビアニメ『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』
- その他 劇場版
と色々追いかけた。
物語の研究にと思い、心に残ったセリフを厳選しつつノートにしたためたら一冊丸ごと埋まっていた、というくらい好き。
さてこの漫画、2度アニメ化している。
一度目はまだ原作が終わっていないうちにアニメ化されたので、後半はアニメオリジナルの流れとなったのだが、そのあたりで『アジカン』の曲『リライト』がテーマソングとして選ばれたのは、偶然じゃないのかも。
別物にしますから という意思が制作陣にあった気がする。
そんなこんなを胸に抱え改めて歌詞を眺めてみると、”努力”が生易しく思えるような、「生まれ変われ!」という強い叫びを感じた。
これを辞書の意味と合わせて、『リライト』という言葉を解釈してみれば、
『目的をもって生まれ変わらせる』
という姿が浮かび上がってくる。
なんとも妄想の膨らみそうな雰囲気だ。「起きたらリライトされていた」なんてSF作品でありそうだし、ポエミーな小説の 胸にくる場面で使われそうでもある。
こんな話をしていると段々リライトしたくなってきた。まだひと月経っていないブログではあるが古い記事をリライトしてみようか。ブログ風に書いていたからそれをエッセイ風に書き換えれば、文章のエッセンスだけを取り出す練習にもなるし、『目的をもって生まれ変わらせる』というリライトの意思(?)にも反しない。
『目的をもって生まれ変わらせる』
うん、なんだか活力が湧いてくる気がする。
目がパッチリと開いて、ぐっと力が入る。
こういうのはどうだろう。
朝、目が覚めた時に自分をリライトする。
新しい自分、今日ありたい自分を思い描くのだ。
ちょっとやる気が湧いてこない?
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