『好き嫌いはダメ』ヲ撤廃セヨ。
「好き嫌いをしちゃダメよ!」
幼いころに言われませんでした?
シイタケが嫌いだった幼少期のぬこじゃむは、匂いを嗅ぐだけで吐きそうになっていました。
今ではむしろ好きなのに、あのころの嫌いなものって、とんでもなくヒドイものに思えるのだから不思議です。
もはやトラウマ。
なのに「嫌ってはダメ」と言われるのです。
ぬこじゃむはこれにNOを突きつけます!
きらいなものはきらいだー
言葉の裏には意味がある
やや過激にはじめてみましたが、
さっそく手のひらを返します。
「好き嫌いをするな」っていうのには、「残さず食べてね」っていう意味があるに決まってるでしょ!
おっしゃる通りその通り。
(ひれ伏す)
言葉の裏にはこんな意味があるのです。
- しっかり栄養をとって育ってほしい
- 食べ物を粗末にしない大人に育ってほしい
- おいしくないと言われると悲しい
- 人の気持ちを考える人間に育ってほしい
わが子にすくすく育ってほしいと思うのは当然のこととして、先に社会に出たものとしては、人との付き合い方も知ってほしいわけですよね。
だからこそ、「好き嫌いしないで食べなさい」なのです。
そうそう
でも。
「好き嫌いをすること」と「残さず食べること」って、
別の問題じゃあ、ありませんかねぇ?
そう、ぬこじゃむは再び反旗をひるがえします!
言葉通りに受け取る素直なこども
伝えたいことがあるのなら、そのまま言えばいい。
なのに「好き嫌いはダメよ」なんて簡単な言葉でまとめてしまう。
これはきっと、親から子、子から孫へと伝わる中で、どんどん言いやすく変化したのでしょう。そういう言葉はよくあります。意図さえ分かればそれでもいい。
けれど、それを言葉通りに受け取ってしまう子供がいるとしたら? 子供ちゃんはどう思うのでしょう。 どう育っていくのでしょう。
こ、こどもからおとなにそだつ!
…………。
大切なのは、『子供にどう育ってほしいのか』それを考えて言葉を選ぶことではないでしょうか。
そのためにまず『好き嫌い』の大切さを伝えたいのです。
もちろん、ぬこじゃむの独断と偏見です!!!
好き嫌いはすっごく大切!
興味から興味へ
好き嫌いを認めることで、
- どんな味がするのか(興味)
- 試してみる(試行)
- 好き? or 嫌い?(判断)
- また食べる? or もう食べない?(行動)
- 他の味も気になる(興味)
というように興味から行動、そして次の興味へとつながります。
集中力の強化
興味から興味へぐるぐると興味をつなげていくこと、それは夢中になった状態です。
夢中になっていると時間を忘れませんか? そう、それが集中。
集中力というのは、何度も何度も繰り返し使うことで強くなります。
興味から興味へと、ぐるぐるバトンを渡していくことは、もちろん繰り返しですよね。
集中力がどう重要なのかは……言うまでもありません。
興味の中心
『嫌い』をけずり、『好き』を求めることで、自分の中にある『興味の中心』が見えてきます。
他の何よりも夢中になれて、最高の集中を発揮できるという興味の中心にある宝もの。
多くの人はこれを見つけることが出来ず、ままならない日々に悩んでいるものです。
ぬこじゃむもなんだけど……
他の人がいる、ということ
『好き嫌い』による影響をさらに別の角度から見ることもできます。
『人と違う部分』と『人と重なる部分』の発見です。
実際に考えてみてください↓
ぬこじゃむはとり肉が好きです。
豚肉と牛肉も好きですが、脂の乗ったとり肉が一番。
それと、食事の時に炭酸を飲むのも好きです。
甘いのは最近苦手で、飲むのはもっぱら炭酸水。
だけどケーキは食べる。
さぁ、どれくらい『違い』ました?
どれくらい『重なり』ました?
馬刺しが好き
今、ぬこじゃむが『好き嫌い』を書いたことで、ほんの少しではあるけれど、ぬこじゃむのことが分かったのではないでしょうか。
自分とこういうところが同じで、こういうところが違う。
『好き嫌い』はそれをはっきりさせてくれるのです。
リアルな人物の存在を、浮き上がらせてくれるのです。
相手の存在を認識すること。
それは、人と人が認め合う第一歩になるとは思えませんか?
好き嫌いは大事。その上で食べさせる。
好き嫌いは大事だと訴えてきましたが、だからといってお残しはさせたくありません。
苦手克服だって一つの経験ですからね。それによって社会の荒波を乗りきる力を得られるかも?
ただし無理矢理はいけない。
言葉が見つからないからって「好き嫌いはダメ」に戻るのはよくありません。
おこらないでほしー
工夫はいくらでもできます。
- こう考えているのと、正直に話してみるのもいい。
- 強い味でごまかしてみてもいい。
- 脳は真似をしたがります。目の前でニコニコおいしそうに食べるのもアリです。
- ちょっと変わった方法だと、「ぬこじゃむの好きなかるかんみたいな味だね」と印象操作を試してもいいでしょう。
子供って、わりとノリに左右されるじゃないですか(ドン!!)。
何人かしか試してませんけど。
試したんだ……
まとめ
こどもはちょろいよ
(おまゆう)
というわけで、ぬこじゃむが子どもの目線から訴えてみました!
すっ飛ばしちゃったところもあるけど、ま、いっか!
それではこの辺で! 次回はあっちの方で!
おまけ
~ これより寸劇 ~
ここはぬこたちの暮らす家。
ある日の朝食に、食べたことのない未知の物体が混入していました。
なんだろう……
ぬこじゃむは、眺めたり匂いを嗅いだりと、朝の支度そっちのけで観察し続けました。
その時、遊びに来ていた からしぬこ がこう言うのです。
試してみれば? おいしいけど
ぬこじゃむは迷いました。
謎の物体は紫色のドロドロでとても食べ物には見えない。
しかも微かにすっぱい匂い。
にもかかわらず、からしぬこ はおいしそうにモグモグ食べている。
ぬこじゃむはソワソワしだし……、
……よし、たべてみる
決心しました。
スプーンは持てないのでお皿に口をつける猫スタイルで食べます。
そして。
ぼへえええええええ
どうやら見た目通りの味だったようです。
盛大に吐き散らかしましたが、からしぬこが一緒に掃除してくれたのですぐに片付きました。
隅々までアルコール除菌し、ありがとうを告げた後でぬこじゃむはこう言います。
あのドロドロはきらいすぎる
ま、ぬこそれぞれよね
からしぬこ はそっけなく応え、紫のドロドロをおいしそうにモグモグと食べ続けました。
――それから数日が経ち。
ぬこじゃむは冷蔵庫の中にあの『紫色のドロドロ』を見つけます。
そしてふと、からしぬこ のおいしそうにモグモグ食べる姿が頭に浮かび、
再びソワソワしだすのでした……。
だって……ねぇ?
(ちょろ)
~ fin ~
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